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入院治療と通院治療

 

私たちの病院では、初診の方々に問診票を記入していただいています。

 

その中で、入院についてお聞きしているのですが、ほとんどの方が自宅での治療、通院をご希望されます。

 

治療に対して、ご家族が積極的に参加していただけるということですので、嬉しいことです。

 

良い意味で解釈をすれば、投薬や、必要な治療をご自宅でしていただけるということです。

 

けれど動物たちの状態によっては、入院や手術が必要な子たちもいます。

酸素吸入や強制給餌、静脈点滴での投薬治療などが必要な子達です。

 

酸素ボンベのレンタルは業者さんをご紹介していますし、皮下点滴やインスリン注射の方法はお教えしています。

 

けれどお家で静脈点滴は行えませんし、何も食べられない状態ではお薬を飲ませていただくことはできません。

 

通院していただくにしても、せいぜい1日1回では、十分な治療が行えません。

注射薬の効果は6時間~半日ほどですから。

 

入院していただいて集中的に治療した方が、治療効果が高く治療期間も短縮する可能性が高いです。

その分、結果的には治療費の節約になると思います。

 

もちろん状態によっては、治療しても助けられない子たちもいます。

院長ブログ/長谷川動物病院
入院治療と通院治療/長谷川動物病院

 

「入院すれば助かりますか?」

 

よく言われるのですが、すみません。生き物ですので、助けられるという保証はできません。

 

もちろん入院した方が短期での回復が見込める子は多いです。

 

けれど私が入院を強く勧める子たちの中には、入院治療しなければそのまま死んでしまうような、状態の良くない子たちもいます。

 

ある意味、可能性にかけるような子たちです。

 

こういう子たちは、ご家族にありのままをご説明しています。

 

そして「最後はお家で看取りたいとおっしゃるご家族には、それ以上入院をお勧めすることはありません。

 

 

ご自分の意思で病院へ行ける人間と違い、ご家族が不調に気づいて、やっと来院される動物はスタートから違います。

 

症状が進行していて、治療が後手になりがちです。

 

そういうことを理解していただけないことを歯がゆく思うことはあります。

 

定期検診や、1年に1回のワクチン接種時の身体検査の大切さを実感する瞬間です。

院長ブログ/長谷川動物病院
入院治療と通院治療/長谷川動物病院

 

もちろん健康診断だけでは見つけられない病気もたくさんあります。

 

レントゲンなどの画像診断は、目で見ることのできない場所の色々なことを教えてくれます。

 

 

お家で治療することのメリットも、もちろんあるんですよ。

ご家族がよく観察をしてくださいます。

 

 

シャイな動物の対応は難しいです。

 

シャイな猫ちゃんは、必要でも入院させられない、またはしない方が良いことが多いです。

 

性格によってはワンちゃんでも同じですが、ストレスが体に及ぼす影響が大きいのです。

 

そういう時は往診での治療の方がいいのかもしれません。

 

要は、入院が必要なくらい重症にしないでくださいねというお話でした。

(夜間に急に発症する病気もありますね。すみません)

 

 

 

 

🎄🥂 Have a Merry Christmas and a Happy New Year ! ⛄️🐾

 

みなさま、よいお年をお迎えください。

 

お正月だからといって、動物たちに普段あげないような美味しいお料理をあげないでくださいね。

 

 

動物たちの健康管理の参考にしていただけましたら幸いです。