野球のWBCが終わりました。
人の心を動かすのは、強制やルールではなくやっぱり感動なんですね。😆
特別野球に興味のない私でも、世間の注目もあって、要所要所はチェックしていました。
決勝の大谷選手の最後の勝負も良かったのですが、私の1番は、準決勝メキシコ戦で村上選手が長いトンネルを抜けて、ようやく覚醒した場面です。😊
準決勝の試合は休日でしたので、初めてリアルタイムで最初から見ていました。
けれど毎回、前の選手たちが出塁するのに村上選手のところで3アウトになるので、早々に見るのをやめてしまいました。
その時は正直、これはダメだと思ったのです。
後で日本が勝ったと知って、本当にびっくりでした。(村上選手、信じきれずに、本当にこめんなさい💦🙇♀️)
なので、この場面もリアルタイムでは見ておらず、後から動画で見た人です。😅
でも、こんな『嬉しい誤算』って、ありますよね?
『今夜が山だけど、多分亡くなるだろうな』っていう子が、助かってくれたり。
数は少ないですが、稀にあります。
短い期間だけの、貴重なエンジェルタイムの時もありますが。。
生き物なので、必ず100%(助かる・亡くなる)ということはないのです。
なので危険な状態にある時に、飼い主様に説明をする時、伝え方に迷います。
『まだ○○もある』と『もう○○しかない』。
事実は同じなのに、印象や受け止め方が全く違ってきます。
シビアな場面ですので、明るく笑顔で、というわけにはゆきません。
むしろ、現状よりも悪いくらいにお話をする方が良いのでしょう。
実際に、状態が悪いことは事実ですからね。
けれど伝え方によっては、飼い主様が希望を失い、治療を諦めてしまうかもしれません。
そうすると、『嬉しい誤算』の芽を摘んでしまうことになります。可能性がゼロになります。元々低い確率ではあるのですが。。
WBCの準決勝の試合の途中で諦めてしまったせいで、日本中の人たちと、村上選手が打ってくれたあの瞬間に、勝利の喜びを分かち合えなかった私のように。
あの瞬間の感動は、選手たちを信じて応援し続けた人たちへのご褒美ですね。😊
例えは悪いですが、宝くじを買わなければ当選することは決してないのと同じことだと思うのです。(私は宝くじを買ったことはありませんが💦)
ある種賭けのようなものです。これはもう、飼い主様の考え方や価値観次第です。
反対に楽観的にお話をして、飼い主様に過度な期待を持たせるのも考えものです。
「先生は大丈夫って言ったのに」ということに、なってしまうかもしれませんからね。
結局、事実をありのままにお話しするしかないのでしょう。
そんなことを考えながらお話しをすると、一見冷たいようなそっけない形式的なお話になってしまいます。
以前、外食をしたお店で、女性グループのお一人がお話ししているのが聞こえてきました。
「もう少し違った言い方ができないのかしらね」。
人間の病院で、お身内の今後の治療についての看護師の方からの説明に、ご不満だったようです。
実際にその場に居合わせたわけではありませんが、お話の内容から、なんとなく看護師さんの方に同情してしまいました。
オブラートに包めば優しく聞こえますが、それでは事実が正確に伝わらない危険性があります。
実際に、どんなお話もご自分に都合の良いように解釈される方はいらっしゃいますからね。
なので、誤解のないように、事実を率直に伝えなければならないのです。
時間をかけて、誤解のないように、すり合わせや確認を行いながらが理想です。(現実にはなかなか難しいですが💦)
ヒトでのあるレポートによると、日本人の患者さんは悪い知らせを受けるときに
1)家族を含めた情緒的サポート
2)医学的情報
3)明確な説明
4)質問の奨励
5)場の設定
の5つの項目を考慮して欲しいと思っているのだそうです。
また、日本人の患者さんは、治療法の選択肢のみでなく、医師が推奨する治療法まで示して欲しいと考えているとのこと。
さらに、治療法の選択は患者さんだけでなく、医師や自分の家族と共同で行いたいと考えていると分析しています。
一方で、「余命について知らせる」「悪い知らせを淡々と知らせる」「悪い知らせを少しずつ段階的に知らせる」「伝える内容が不確実な段階でも知らせる」「断定的な口調で伝える」などについては、意見が分かれる項目だそうです。
個々の患者さんの個性を配慮した上で、伝え方や伝える情報を考える必要があると、結論付けています。
うーん、難しいですね。😩