ニャンコの超音波検査

ニャンコの超音波検査/長谷川動物病院
毛刈りされて不満げのマオくん/長谷川動物病院

 

こんにちは。スタッフニャンコのマオです。😺

 

まだまだ朝晩寒い日が続くけど、みんな元気?

  

僕は昔からイボができやすい体質でさ、背中のイボからは油が出ちゃって毛がベタつくから、こないだ先生から脇腹の脂肪腫といっしょにイボを全部取ってもらいました。😸

 

インスタにもUPしたけどさ、僕のエリザベスウエア姿、見てくれた?黄色が似合うでしょ?

 

手術のために毛刈りしたからさ、ついでに超音波で心臓とお腹の中を診てもらいました。😺

 

超音波検査って、普通は心臓の聴診とかお腹の触診とか、血液検査とかレントゲン検査で、異常が見つかった時に詳しく調べるためにするよ。😺

 

健康診断のスクリーニング検査として受けることもあるね。今回の僕もそう。😽

 

主な検査場所は心臓とお腹の中の内臓とか血管とかリンパ節。😺

 

心臓の検査では、心房や心室の大きさや壁の厚さ、それぞれの弁の状態や動き、血液の流れや凝血塊の有無を動画で確認して、異常があれば心臓機能を評価するためのいろいろな計測をするんだよ。😺

  

あと、大きめの出来物(腫瘍)の内部の様子とか周りの組織との関連性、大きくなった臓器の内部の様子とか、妊娠初期の胎児とか、副腎や膵臓みたいなレントゲンに写らない臓器の様子を観察したり。😸

 

呼吸が苦しそうな時やお腹が膨れてるときに、液体が胸や心臓の周りやお腹の中に溜まってないかを確認したり。子宮蓄膿症の時もそう。😿

 

バイオプシー(組織吸引)検査をするときに、血管や血腫や膿瘍を避けて、目的の場所に針を刺すために利用されたり。😺

  

そしてレントゲンは撮影する一瞬だけ、僕たちじっとしとけばOKだけどね、超音波の場合は臓器ごとに見なければいけないから、ちょっと時間がかかる。僕たちが抵抗したら尚更ね。😽😣

 

そもそも超音波検査は、プローブっていうものを体に当てて、プローブから出ている超音波が臓器に当たって跳ね返ってくる反射波(エコー信号)をコンピューターが画像として見せてくれているんだよ。😺

 

先生はその画像を見ながら、異常があるかどうか、臓器や腫瘍や結石の大きさや形、状態を確認するんだ。😸

 

そして、空気超音波の敵!😾

 

空気と骨は超音波を跳ね返しちゃって、その先の様子をわからなくしちゃうんだよ。😾

 

じゃまな空気は、の周りとか消化管の中にあって、は主に肋骨とか骨盤の恥骨だね。😺

 

だから検査の当日は、お水も食事も🆖😿 一緒に空気を飲み込んじゃうからね。

 

そして人間と違って、僕たち全身ケモジャだからね。😽

 

バリカンでキレイに毛を刈ってツルツルにして、プローブを皮膚に密着させたほうが綺麗な画像になるんだよ。😸

 

だから、毛刈りの後はアルコール綿で皮膚についてる皮脂汚れを綺麗に拭いて、水様性のゼリーが皮膚に馴染むようにするんだ。

 

皮膚が弱くてアルコールに反応する子は、ちょっと我慢だね。😿

 

毛刈りを嫌がる飼い主さんもいるし、毛の薄い子だったら毛刈りなしでも検査はできるけどね。😼

 

だけど、せっかく検査をするんだからさ、画質が悪くて肝心なところがわからないとか診断できないなんて残念でしょ?😽

 

刈った毛ってさ、意外と早く生えてくるしね。😽

 

超音波の検査をするとき、僕たちは基本、横向き(心臓)か、仰向け(腹部)でじっとしとかないとダメなの。😿

 

この格好は、じゃまな空気対策だね。😺

 

心臓の検査で横向きになると、下になった肺が潰されて空気が抜けてくれるんだ。

 

心臓も胸壁に近づいて、下からプローブを当てると見えやすくなるんだよ。😺

 

呼吸が苦しそうな子は、楽な姿勢でプローブを当てることもあるけどね。🥺

 

この場合は、空気を含んだ肺が心臓の周りにあるからさ、見えにくいかもしれないね。

 

 

だけどさ、想像してみてよ。診察台の上で、僕たち仰向けにされるんだよ。😾

 

ただでさえ、病院に連れてこられてビビってるのにさ。🙀

 

おんなじ格好でも、お家でする『ヘソ天』とはえらい違いだよ。わかる?😾

 

どんなになだめられたって、じっとしてるわけないでしょ?僕だってやだよ。😾

 

仮に、固まっちゃって動かないとしても、お腹に力が入っちゃうよね。腹筋。😓

 

そうするとね、検査する先生はやりにくいんだってさ。😹😥

 

お腹の内臓を見るときは、力を抜いた状態がベスト。ぐにゃっとしたお腹ね。😸

 

プローブから出てる超音波は、距離が遠くなるほど弱くなっちゃうからさ、なるたけ見たい臓器にプローブを近づけたいわけ。😼

 

太っていたり大きなワンコは目的の臓器までの距離が遠いから、プローブの周波数を下げなくてはならなくて、小さいワンコやニャンコみたいな綺麗な画像がなかなか得られない。😿

 

それとね、肋骨を避けたり、じゃまな消化管の中の空気や消化管そのものを追い出すために、プローブを体に押し当てることになるんだけど、そうするとね、僕たちキツくて余計に動いちゃうんだよ。😹

 

動画の保存ができるから、タイミングよくプローブを当てられればいいんだけどね。

 

でも、副腎(特に右)とか、膵臓とか、繊細な組織はじっとしていてもらわないと、なかなか描出できないらしいよ。😽

 

僕は『イヤなものは、絶対イヤ!』なニャンコだからさ、超音波検査の時は必ずガス麻酔をされるんだ。😅

 

無麻酔の状態だと、動いたり抵抗したり、体に力が入っちゃったりで、とっても時間がかかるんだよ。😩

 

おまけにどうしたって、ワンコやニャンコに恐怖心を与えてしまうことになるだろうしね。😿

 

だから、むしろ鎮静処置とか麻酔をかけてあげたほうが、ワンコやニャンコのためだと思う。😺

 

実際、麻酔をかけられたほうが短い時間で検査が済むしね。😽

 

お腹の検査だって、肝臓(胆嚢)、脾臓、腎臓、副腎、(卵巣、子宮、腰下リンパ節)、膀胱(尿道、前立腺)、消化管、膵臓、ってさ、一通り調べると結構時間がかかる。😺

 

普通は最初にする肝臓の検査は特に、肋骨を避けるために最後の肋骨の下にプローブを差し込んだり、端っこにある尾状突起を確認するために強くプローブを押し当てなければいけないから、無麻酔の時はあえて最後に回したりするよ。

 

無麻酔で抵抗されたら、調べたいところがわからないまま終わる可能性だってあるよね。そもそも検査ができなかったり。😩

 

だからうちの病院では、基本的に超音波検査をする時には、毛刈りと鎮静処置(大型犬)かガス麻酔をお願いしているんだよ。😺

 

もちろんその子の状態によって、ケースバイケースだけどね。😉

 

検査する場所にもよるけど、僕みたいに広く毛刈りをすることはないから安心してね。😽

 

僕はしっかり調べて欲しいから、広めに刈ってもらったんだよ。😺

 

それとね、ガス麻酔は体の負担も少なくて、検査が終わればすぐに覚醒させられるし、鎮静剤は覚醒させるための拮抗剤があるからさ、注射してしばらくすれば歩いて帰ることができるよ。😺

 

 

以上、病院のニャンコなのに、採血も超音波検査もイヤイヤのマオでした。😽

だって、やっぱり嫌なものは嫌だよ。😾😝

 

 

※時々お問い合わせをいただくのですが、診察を伴わない個々のご質問にはお答え致しかねます。申し訳ありません。