おしっこを出せない?

マオくんのつぶやき(ぼやき?)/長谷川動物病院
おしっこが出ない?/長谷川動物病院

 

こんにちは。スタッフニャンコのマオです。😺

 

まだまだ暑い日が続くけど、朝晩はだいぶ過ごしやすくなってきたね。😽

 

みんな元気?😸

 

僕は最近14歳🎂になったんだよ。😘🎊🎉

 

やっぱり相変わらず便秘気味。⤵️😹

 

でもね、おしっこはスムーズだよ。膀胱炎も経験なしさ。😼

 

 

ニャンコやワンコのおしっこが出にくい時ってさ、まず疑われるのは膀胱炎とか、結石が詰まっちゃう尿道閉塞だよね。😺

 

急性腎不全では、おしっこそのものが作られなくなるよ。🙀

 

だけど、神経性の原因でおしっこをスムーズに出せなくなることがあるんだよ。

 

神経因性膀胱って言うんだけどさ、おしっこを貯めたり出したりする神経の信号が、うまく伝わらなくなる病気だよ。😺

 

おしっこを出すためには、膀胱の収縮と尿道の筋肉が緩む動きが連動しないと、うまくいかないんだよ。😼

 

いくらおしっこを出そうとして息んでも、膀胱が収縮してくれないと、そして尿道が開いてくれないと、出るものも出ないよね?😽

 

こんなこと、あんまり意識したことないでしょ?😽

 

意識しなくても、健康だったら体が勝手に処理してくれるからさ、僕たちはトイレに行くだけで、普通は何の問題もないんだよ。😸  

 

おしっこを出せない?/長谷川動物病院
岐阜大学動物病院・神経科HPより

 

膀胱と尿道の動きは、脳→脊髄→末梢神経って、伝わる神経の働きによってコントロールされているんだよ。😺

 

脊髄は背骨の中を通っている長い太い神経で、末梢神経は脊髄の横から左右にムカデの脚みたいにいっぱい伸びて、手や足や内臓に続いてる神経だよ。😺

 

膀胱におしっこが溜まると、その情報が、膀胱→末梢神経→脊髄→脳って伝わってさ、脳が『おしっこを出して』って指令を出すわけ。😼

 

そうするとね、脳の中の橋(第1排尿中枢)っていうところが、排尿スイッチをONにする。※橋は人では延髄に、動物では中脳や延髄とともに脳幹に分類されます

 

それが脊髄の骨盤の部分にある仙髄(第2排尿中枢)っていうところに伝わると、排尿反射尿道を緩めて膀胱を収縮させる)が起こるんだよ。😺

 

そうするとね、おしっこが出てくるわけ。😽

 

けどね、中枢神経(脳、脊髄)か、脊髄から膀胱まで伸びる末梢神経のどこかに異常が起きるとね、膀胱と尿道の働きが障害されて、うまくおしっこを出せなくなることがあるんだ。🙀

 

 

症状は障害されてる場所によって違うんだよ。(上位型、下位型)😺

 

上位型(中枢型)は、仙髄の第2排尿中枢よりも上の部分の神経、具体的には脳や脊髄(頚髄、胸髄、腰髄)の病気の時で、膀胱が勝手に収縮しておしっこを貯めておくことができなくなるんだよ。(蓄尿障害)🥺

 

排尿中に尿道筋が痙攣を起こして、おしっこが出にくくなることもあるよ。😣

 

頻繁にトイレに行きたくなって(頻尿)、我慢できなくてお漏らししたり(切迫性尿失禁)するかも。🙀

 

過活動膀胱ってやつだね。膀胱炎の時の症状に似てるね。😲

 

 

下位型(末梢型)は、仙髄の第2排尿中枢よりも末梢の神経の病気の時で、膀胱の収縮が弱くなる。(弛緩性神経因性膀胱)😺

 

膀胱が収縮できなくて、伸び切った状態になって、でもおしっこの自覚症状がない場合もあるよ。(排尿障害)😯

 

おしっこを出せなかったり(尿閉)、膀胱を空っぽにできなくなったり、膀胱の容量オーバーで溢れ出るようにちょっとずつお漏らししたりするよ。溢流性尿失禁)😿

 

膀胱にいつもおしっこが溜まっているとね、細菌感染が起きやすくなって膀胱炎を繰り返すようになる。☹️

 

そのまま放置してるとね、だんだんおしっこが溜まった膀胱が大きく拡張していくんだよ。😿

 

そうすると膀胱にパンパンに溜まってたおしっこが、膀胱→尿管→腎臓と逆流して(膀胱尿管逆流)、水腎症から腎不全になったりすることもあるんだよ。🥺

 

 

治療は、症状の改善と感染防止、腎臓機能を守ること。😺

 

おしっこを出せない子には、毎日下腹を圧迫したり、尿道カテーテルを使ったりして、おしっこを出させてあげることが必要なんだよ。😺

 

下腹を圧迫する方法は、膀胱尿管逆流を起こしちゃう可能性があるからさ、本当はカテーテルを使う方が安全だけどね。🙁

 

留置しっぱなしだと感染症になりやすいし、女の子は尿道カテーテルを通すのが難しいからね。😩

 

ケースバイケースだね。😺

 

やり方は病院で教えてもらえるよ。😽

 

あとはお薬(抗コリン剤、α1ブロッカーなど)を飲ませてもらうこともあるよ。

 

 

上位型の原因は、脳血管障害、認知症、外傷性脊髄損傷、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、脊髄梗塞、脊髄腫瘍、脊髄髄膜瘤(二分脊椎症)など。

 

下位型の原因は、糖尿病による末梢神経障害、馬尾症候群、その他には、骨盤腔内にできたガチガチに癒着しちゃってる腫瘍の摘出手術の時に、膀胱へ向かう末梢神経が傷ついたときなど。

 

 

動物で多いのは、椎間板ヘルニア、馬尾症候群、交通事故や落下事故で脊髄を損傷しちゃったり、認知症の時かな。😿

 

糖尿病でなっちゃう子もいたよ。

その子は30kgのワンコだったけど、膀胱からおしっこが3ℓも出てきたよ。🙀

 

下位型の、自力でおしっこを出せない子は、おしっこを出してもらえないと腎不全になって死んでしまうかも。🥺

 

病院に通ってもらう方法もあるけどね、飼い主さんには、頑張ってもらわないとなんだよ。😾

 

命がかかってるんだからさ、『できない』なんて、簡単に言わないでほしい。😿

 

動物だからって、本人の前で言われたらね、傷ついちゃうでしょ?😿

 

 

 

以上、まだまだ元気で先のことは考えてないけど、まぁ老後の心配はないかな😽って思ってるマオでした。😸

 

 

※時々お問い合わせをいただくのですが、診察を伴わない個々のご質問にはお答え致しかねます。申し訳ありません。